ラトビア国会選挙、親ロシア派が第一党に 独立後初 [国際]

旧ソ連・バルト3国の一つラトビアで、国会(定数100、一院制)の解散を受けた総選挙が17日に実施され、18日までに開票がほぼ終了した。ロシア系住民が支持する政党「調和センター」が第1党になることが確実だ。親ロシア政党が第1党になるのは、1991年に同国がソ連から独立して以来、初めて。

 汚職疑惑のある議員への捜査が国会で阻止されたことから、ザトレルス大統領(当時)が国会解散の是非を問う国民投票の実施を決定。7月の国民投票では賛成が多数を占め、国会が解散された。

 中央選管によると、18日昼の集計で調和センターは28.54%を得票し、現有議席から3議席増の32議席を占める見込み。だが、第2党のザトレルス前大統領の新党と、第3党になる改選前の与党が民族主義的な路線で一致しており、すでに連立交渉を開始。両党の合計議席は40議席を上回るため、調和センターが政権を取れるかは微妙だ。(モスクワ=関根和弘)


パキスタン洪水、国連が3.5億ドル拠出呼びかけ [国際]

 国連は18日、昨年に続き大規模な洪水に見舞われているパキスタンへの今後6カ月間の緊急支援として、計3億5670万ドル(約274億円)の拠出を各国に呼びかけた。

 国連によると、被害は南部シンド州のほぼ全ての地区と隣接する南西部バルチスタン州の一部に及び、計540万人が被災した。パキスタン政府によると死者は17日現在、342人。(カブール=五十嵐誠)


航空ショー事故、尾翼脱落原因? 死亡9人、重体9人に [国際]

米ネバダ州リノ近郊の航空レースで16日夕に起きた墜落事故の死者数は、17日までに計9人になった。17日午後には、米ウェストバージニア州での航空ショーでも小型機が墜落してパイロットが死亡。往年の機体による超高速・低空飛行を売りにする航空ショー自体の見直しを求める声も上がっている。

 米メディアによると、ネバダ州の事故で死亡したのはパイロットと観客8人。AP通信によると、17日夜の時点でさらに9人が重体だという。

 米国家運輸安全委員会(NTSB)は17日に現地で記者会見。観客らから寄せられた動画や写真などから、墜落した米戦闘機「P51マスタング」の尾翼部分が飛行中に脱落したことがわかったという。NTSBは脱落したとみられる部品を回収し、事故との関連を調べている。


ヒマラヤでM6.9地震 インドやネパール広範囲で揺れ [国際]

 米地質調査所によると、インド北東部シッキム州のネパール国境に近いヒマラヤ山中で18日、マグニチュード(M)6.9の地震があった。両国の広い範囲で揺れが観測され、地元テレビによると、少なくとも7人が死亡した。

 インド側ではシッキム州の州都ガントクで子供1人の死亡が確認されたほか、多数の負傷者が出ている。州議会を含む複数の建物にひびが入り、土砂崩れの情報もある。約300キロ南西のパトナでは、揺れに驚いた住民がパニックとなり、1人が死亡した。

 ネパールでは震源に近い東部ダランで民家が倒壊し、2人が死亡。約250キロ離れた首都カトマンズでも英国大使館の塀が倒れ、通行人3人が死亡した。(ニューデリー=武石英史郎)


リビア暫定政府、発足持ち越し 一部閣僚で調整つかず [国際]

リビアで新政権作りを目指す国民評議会のジブリル暫定首相は18日、東部の拠点都市ベンガジで、暫定政府樹立に向けた協議を行った。協議後に会見したジブリル氏は「大半のポストで合意したが、いくつかのポストで、なお議論の必要がある」と述べ、暫定政府の発足を持ち越すと発表した。

 評議会首脳は、ニューヨークで20日に開かれるリビア支援ハイレベル会合や、21日からの国連総会の一般討論演説を前に暫定政府の樹立を急いだが、外相や国防相など主要ポストの人選で意見対立があった模様だ。日本や欧米各国などはすでに評議会をリビアの正統な政府として認めている。内部対立が露呈したことで、今後の政治プロセスの進展に遅れが生じることも予想される。

 評議会が定めた暫定憲法によると、暫定政府の樹立は全土の解放宣言後30日以内となっている。一部地域でカダフィ派との戦闘が続いているが、評議会幹部らは、国際社会に政治プロセスの進展をアピールするため、18日中に新内閣を発足させ、事実上の暫定政府を発足させる意向だった。

 当面は現在の評議会がそのまま任務にあたる。暫定政府の発足時には暫定大統領にあたる評議会議長にはアブドルジャリル氏、首相にはジブリル氏がいずれも引き続き就任する見通しだ。

 暫定憲法の規定によると、暫定政府の発足後は、4段階の手続きを経て、正式政府の発足を目指す。まず、抵抗を続けるカダフィ派の掃討作戦が終わり全土を制圧するか、逃走中のカダフィ氏が拘束された時点で、「リビア全土の解放」を宣言。30日以内に本拠をトリポリに移し、「第2次暫定政府」を発足させる。

 第2次暫定政府は、8カ月以内に国民議会選挙(定数200)を実施。新議会が「移行政府」を設立し、憲法を制定、移行政府は1年以内に選挙を行う。早ければ2013年春にも正式政府が発足する予定だ。


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